第百三十七段「花はさかりに」で始まる、最盛期でないところに興趣を見出す、兼好の美意識の記述。茅葺きの家の内に座し、屋外の景色を見るともなく見る兼好の姿を描く。片膝を立て、脇息にもたれる姿勢は、隠逸の詩人陶淵明に倣った表現だろうか。
 
下冊 画像番号 17
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